合同会社に新しい出資者を迎えるには?社員加入の手続きと定款変更を整理

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

「事業が軌道に乗ってきたので、新しく出資してくれる人を合同会社に迎えたい」というご相談をいただくことがあります。株式会社の増資と異なり、合同会社(持分会社)への新しい出資者の加入には、定款変更という手続きが必要になるとされています。

今回は、合同会社に新しい社員(出資者)を迎える際の基本的な流れを整理します。

この記事の結論

  • 合同会社に新しい社員を加入させるには、原則として総社員の同意による定款変更が必要とされています。
  • 加入の効力は定款変更の時に生じますが、出資の履行が完了していない場合は、履行完了時に効力が生じるとされています。
  • 資本金の額が増加する場合は、その旨の変更登記が必要になるとされています。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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なぜ定款変更が必要なのか

合同会社は「持分会社」の一種であり、社員(出資者)の氏名・名称や出資の目的・価額などが定款の記載事項とされています。そのため、新しい社員を加入させる場合には、その社員に関する事項を定款に追加する必要があり、これは会社法上の「定款変更」にあたるとされています。持分会社の定款変更は、原則として総社員の同意によって行うこととされており、株式会社の株主総会決議のような多数決ではなく、社員全員の合意が基本になる点が特徴です。

加入の効力が生じるタイミング

新しい社員の加入は、定款を変更した時にその効力が生じるとされています。ただし、その社員が金銭出資を予定している場合で、定款変更の時点でまだ出資(払込み等)を履行していないときは、出資の履行が完了した時に加入の効力が生じるとされています。したがって、定款変更の手続きと出資の履行(振込み等)のタイミングを合わせて管理しておくことが実務上のポイントになります。

登記が必要になる場合

新しい社員の加入によって資本金の額が増加する場合には、その変更登記が必要になるとされています。一方で、合同会社では業務を執行しない社員は登記事項とされていないため、加入した社員全員の氏名がそのまま登記簿に反映されるわけではないとされています。代表社員や業務執行社員として登記されるかどうかは、その社員の位置づけによって異なる点にも注意が必要です。

チェックリスト

  • ☐ 新しい社員の氏名(名称)・住所、出資の目的・価額を定款に追加する準備ができているか
  • ☐ 総社員の同意を得る手続きを踏んでいるか
  • ☐ 出資の履行(払込み等)のタイミングと定款変更のタイミングを整理しているか
  • ☐ 資本金額が増加する場合、変更登記の準備ができているか

Q. 新しい社員が業務執行社員でない場合、登記簿に名前は載りますか?

A. 合同会社では、業務を執行しない社員は登記事項とされていないため、原則として登記簿には反映されないとされています。代表社員や業務執行社員として位置づける場合は、別途その旨の登記が必要になります。

Q. 出資は金銭以外でも認められますか?

A. 合同会社の社員の出資は、金銭のほか、現物出資など財産的価値のあるものも認められる場合があるとされています。ただし、労務や信用の出資は認められない点に注意が必要とされています。

まず取り組みたいのは、新しく迎えたい出資者について、氏名・出資額・業務執行の有無をあらかじめ整理し、既存社員との間で合意形成を進めておくことです。

ここまでが手続きの全体像です。実際の定款変更の文言や登記の要否は、既存の定款の内容によっても変わってきます。具体的な進め方について迷う段階でのご相談でも構いません。

まとめ

合同会社に新しい出資者を迎えるには、総社員の同意による定款変更と、必要に応じた出資の履行・変更登記という流れが基本になるとされています。株式会社の増資とは異なる手続きのため、事前に流れを押さえておくことをおすすめします。

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