代表者が引っ越したら、会社の登記も変わる?|代表取締役の住所変更登記と登録免許税1万円(資本金1億円以下)
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「社長が引っ越したのですが、会社の手続きは必要ですか?」というご質問は、会社の運営に関するご相談のなかでよく挙がるテーマのひとつです。会社の登記簿には代表者の住所が載るため、住所が変わったときの対応を知っておくと安心です。
この記事の結論
- 代表取締役の住所が変わったときは、登記の事由を「代表取締役の住所変更」として、変更登記を申請するとされています。
- 登録免許税は、資本金の額が1億円以下なら1万円、1億円を超えるなら3万円とされています(法務局の記載例)。
- 申請書に住民票を添付する必要はないとされ、代理人に申請を委任する場合のみ委任状が必要とされています。
なぜ、引っ越しだけで登記が必要になるのか
株式会社の登記簿には、代表取締役の氏名と住所が記録されています。代表取締役が引っ越して住所が変わると、登記簿の内容と実際の住所にずれが生じるため、変更登記が必要になります。会社法では、登記事項に変更が生じたときは、2週間以内に変更の登記をすることとされています(会社法第915条第1項)。
申請書の書き方のポイント
法務局が公表している記載例(「株式会社変更登記申請書(役員変更、住所移転)」)では、次の点が示されています。
- 登記の事由:「代表取締役の住所変更」
- 原因年月日:住所移転の年月日を、住民票に記載された住所のとおり正確に記入する
- 登録免許税:金3万円(または1万円)。資本金の額が1億円を超える場合は3万円、1億円以下の場合は1万円
- 添付書類:委任状(代理人に申請を委任した場合のみ)。申請書に住民票を添付する必要はない
登記簿の住所と、実際の住所が違うとどうなる?
変更登記を長く放置すると、登記簿上の住所が古いままになり、金融機関や取引先とのやり取りで確認を求められる場面が出てくることがあります。また、登記すべき事項の変更を怠った場合は、過料の対象となり得るとされています。引っ越しが決まった時点で、登記の予定も一緒に立てておくと安心です。
引っ越し時の登記チェックリスト
- ☐ 代表取締役の住所移転の年月日を、住民票で確認したか
- ☐ 資本金の額を確認し、登録免許税(1万円または3万円)を把握したか
- ☐ 申請書の「登記の事由」に「代表取締役の住所変更」と記載したか
- ☐ 住所移転の日から2週間以内に申請できるスケジュールか
- ☐ 代理人に頼む場合、委任状を準備したか
よくある質問
Q1. 住民票は添付しなくてよいのですか?
A. 法務局の記載例では「申請書に住民票を添付する必要はありません」と案内されています。ただし、原因年月日は住民票に記載の住所・日付のとおりに記入する必要があります。
Q2. 登記の申請は誰に頼めますか?
A. 登記申請の代理は司法書士の業務とされています。ご自身(会社)で申請することも可能です。
まとめ
代表取締役の住所変更は、登録免許税1万円(資本金1億円以下)で済む、比較的シンプルな手続きです。ただし、期限があるため、引っ越しの予定が分かった段階で準備を始めておくと安心です。
登記申請の代理は司法書士へ、税務のご相談は税理士へ、それぞれ専門家のご案内をおすすめします。当事務所では、会社の運営に関わる許認可や契約書など、行政書士の業務の範囲でお手伝いしています。