株主総会、集まらなくても決議できる?
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「株主が遠方にいて、集まる日程が合わない」「家族だけの会社なのに、毎回総会を開くのは大変」。こうしたお悩みは、少人数の会社でよく聞かれます。
会社法には、総会を開かずに決議したものとみなす仕組みがあるとされています。
この記事の結論
- 会社法第319条では、取締役または株主が提案をし、議決権を行使できる株主の全員が書面または電磁的記録で同意したときは、可決の決議があったものとみなされるとされています。
- 1人でも同意しない株主がいる場合は、この方法は使えないため、通常どおり総会を開く必要があります。
- 同意の書面等は、決議があったとみなされた日から10年間、本店に備え置く必要があるとされています。
「みなし決議」とは?
株主総会を実際に開かなくても、提案に対して議決権のある株主「全員」が書面または電磁的記録(メール等)で同意すれば、株主総会の決議があったものとされる仕組みです。
ポイントは「全員」です。過半数ではありません。
議事録には何を書く?
法務局の案内によると、決議を省略した場合の議事録には、次の事項を記載するとされています。
- 決議があったものとみなされた事項の提案者
- その事項の内容(例:第〇期計算書類の承認)
- 決議があったものとみなされた日
- 議事録の作成者の記名押印
なお、書面決議の議事録を、役員の就任承諾書として使い回すことはできないとされています。
保管と閲覧のルール
同意の書面等は、本店に10年間備え置くとされています。株主や債権者は、営業時間内であれば、閲覧や謄写を請求できるとされています。
登記が必要な場面では、株主リストの添付が求められることがあります。登記の手続きは司法書士の業務です。
チェックリスト
- ☐ 議決権のある株主の全員を確認した
- ☐ 提案内容を書面にした
- ☐ 全員から同意の書面(またはメール等)を集めた
- ☐ 議事録に提案者・内容・みなされた日を書いた
- ☐ 同意書面を10年間、本店に保管する
よくある質問
Q1. 同意はメールでも大丈夫ですか?
A. 電磁的記録による同意もできるとされています。形式は、会社の実情に合わせて整えてください。
Q2. 株主が1人でも反対したら?
A. みなし決議は使えません。通常の株主総会を開いて決議する必要があります。
まとめ
総会を開けなくても、全員の同意が揃えば決議できる場合があります。ただし「全員」が条件です。
「うちの会社でこの方法が使えるか整理したい」という段階のご相談で構いません。登記は司法書士へ、税務は税理士へご相談ください。当事務所は、会社の手続きの整理や書類づくりをお手伝いします。

