貨物自動車運送事業法関連7:ドライバー途中交代の「報告」と「確認」

登場人物は以下の3人です。

  • 運行管理者:営業所で待機している運行管理の責任者。
  • ドライバーA:東京から出発して、途中の静岡までトラックを運転してきた人。
  • ドライバーB:静岡から交代して、大阪まで新しく運転する人。

【その中で大切な解説】これが試験に出る交代ストーリー!

静岡のサービスエリアで、トラックの運転をAさんからBさんへバトンタッチします。このとき、法律で決められた「2つのステップ」が同時に発生します。

ステップ①:ドライバー同士のバトンタッチ(通告)

まず、運転を終えたドライバーAは、これから運転するドライバーBに対して、自分が運転してきて気づいたことを引き継がなければなりません。

  • AからBへの「通告(つうこく)」
    「Bさんお疲れ様!トラックのブレーキやエンジンは問題ないよ。ただ、この先の名古屋付近の道路で少し工事渋滞が始まっているから気をつけてね」
    このように、『自動車、道路、運行の状況』を伝える義務があります。

ステップ②:運行管理者への「報告」と「確認」(電話などでの点呼)

交代が完了したら、2人は営業所にいる運行管理者へ電話(またはIT点呼など)をして、交代の点呼を受けます。

  • 前半戦を終えた「ドライバーA」の乗務後点呼
    • 【報告すること】:運行管理者に対して、自分が乗ってきた「自動車・道路・運行の状況」、そして「後続のドライバーBさんに、ちゃんと引き継ぎ(通告)をしました!」ということを報告します。
    • 【確認されること】:運行管理者から、いつも通り「酒気帯び(アルコール)の有無」を厳しく確認されます。
  • 後半戦を始める「ドライバーB」の乗務前点呼
    • 【報告すること】:運行管理者に対して、自分自身の健康状態や、「出発前の日常点検(タイヤやライトのチェック)は異常なしです!」ということを報告します。
    • 【確認されること】:運行管理者から、「酒気帯びの有無」「疾病、疲労、睡眠不足がないか」を対面と同じように厳しく確認されます。

⚠️ 試験に出る超重要ひっかけ!

試験問題では、「交代して新しく乗務するドライバーBは、必要に応じて自動車の点検を行えばよい」というひっかけがよく出ます。答えは×(間違い)です。
交代して新しく乗るBさんは、必要に応じてではなく、「必ず」重要な装置の機能について点検しなければならないと法律で決まっています。


【条文翻訳】この法律が本当に伝えたいこと

「長距離でドライバーが途中で交代するときは、前の人が乗っていたトラックの状態や、これからの道路の危険な場所を、後ろの人へ絶対に引き継ぎ(通告)しなさい。そして、運転を終えた人も、新しく始める人も、必ず運行管理者に報告して、お酒のチェック(酒気帯び確認)を受けなさい。途中の交代だからといって、確認をサボることは絶対に禁止します」

国は、途中で人が入れ替わるときに「トラックの不調」や「道路の危険情報」の連絡ミスが起き、事故に繋がることを防ぎたいと考えています。そのため、ドライバー間の引き継ぎ報告を義務付け、運行管理者にそれらをしっかり管理させています。


【関係条文】貨物自動車運送事業輸送安全規則 第7条(乗務員の遵守事項)より抜粋

(乗務員の遵守事項)
第九条 事業用自動車の運転者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
 乗務を終了したときは、乗務した事業用自動車、道路及び運行の状況、他の運転者と交代した場合にあっては交代運転者に対する通告について、事業者に報告をすること
 他の運転者と交代して乗務を開始しようとするときは、当該他の運転者から通告を受け、当該事業用自動車の制動装置、走行装置その他の重要な装置の機能について点検をすること