従業員に対する指導・監督
一般貨物自動車運送事業の運行管理者試験を目指す皆さん、こんにちは!
今回は、試験でほぼ毎年、複数問セットで出題される超重要テーマ「従業員の指導監督(しどうかんとく)」のルールを解説します。
結論から言うと、国が最も厳しくチェックしているのは「すべてのドライバーに行う『一般的な指導』」と、「特定のドライバーだけに義務付けられている『特別な指導と適性診断』」の区別です。
ウソのない正しい条件と数字をストーリーで一気に整理しましょう!
今回のテーマ:運転者への指導監督と適性診断のルール
登場人物は以下の3人です。
- 運行管理者:ドライバー全員に安全教育を行い、特定のメンバーを教習所へ行かせる責任者。
- 新人ドライバーAさん:この会社に新しく雇われたばかりの運転手。
- ベテランドライバーBさん:運転は上手いけれど、不運にも最近「重大な事故」を起こしてしまった運転手。
【その中で大切な解説】試験に出る「一般」と「特定」の重要ストーリー
運行管理者は、事故を防ぐために日頃からドライバーを教育しなければなりません。
試験で最も狙われるのは、「いつ、誰に対して、どんな特別な教育や診断を受けさせなければならないか」という条件の引っ掛けです。
絶対に暗記すべきグループは以下の2つです。
① 【全員対象】一般的な指導監督
- 会社にいるすべてのドライバーに対して、国が定めた「12項目の安全ルール(トラックの特性や危険予測など)」を定期的にじっくり指導しなければなりません。
② 【特定の人のみ対象】特別な指導 & 適性診断(ここが試験に100%出る!)
特定の条件に当てはまるドライバーには、一般教育とは別に、もっと手厚い「特別な指導」を行い、さらに自動車事故対策機構(NASVA)などで「適性診断(てきせいしんだん)」を受けさせる義務があります。
- 新しく雇った人(新人Aさん)
- 【タイミング】:トラックに初めて乗って仕事を始める「前」に、必ず特別な指導(15時間以上)と「初任(しょにん)診断」を受けさせなければなりません。
- 事故を起こした人(ベテランBさん)
- 【タイミング】:死傷者が出るような重大な事故を起こした「後」、再びトラックに乗る「前」に、必ず特別な指導と「特定(とくてい)診断Ⅰ」を受けさせなければなりません。
- 高齢のドライバー(65歳以上など)
- 【タイミング】:65歳に達したときに「適齢(てきれい)診断」を受けさせ、その後は3年以内ごとに1回受けさせなければなりません。
⚠️ 試験に出る超重要ひっかけ!
試験問題では、以下のようにタイミングや対象者をあべこべにして受験生を騙してきます。
- バツ問題の例:「新しく雇い入れた運転者には、最初の乗務を行った後、遅滞なく初任診断を受けさせなければならない」
- 答えは×(間違い)です。事故を防ぐための診断なので、乗る「後」ではなく『乗る前(あらかじめ)』に受けさせなければ違反になります。
【条文翻訳】この法律が本当に伝えたいこと
「ドライバー全員に毎年の安全教育(一般的な指導監督)を行うのは会社の当たり前の義務です。それに加えて、会社のことをまだ何も知らない『新人(初任)』や、一歩間違えて『大事故を起こした人』、年齢的に注意力が落ちやすい『高齢者(適齢)』は、事故を起こす危険性が特に高いので、ほったらかしにしてはいけません。必ずトラックに乗せる前に、プロによる特別な授業(指導)を受けさせ、性格や運転のクセを見極めるテスト(適性診断)を受けさせなさい」
国は、プロのトラック運転手としての自覚と安全意識を、個人の能力任せにすることを禁止したいと考えています。そのため、リスクの高い特定のドライバーを運行管理者に指定し、強制的に教育・診断を受けさせることで、道路の安全を守らせようとしています。
【関係条文】貨物自動車運送事業輸送安全規則 第10条(指導監督等)より抜粋
第十条 貨物自動車運送事業者は、国土交通大臣が告示で定めること(※一般的な指導監督)に基づき、貨物自動車の運行の安全を確保するために必要な指導及び監督を行わなければならない。
2 貨物自動車運送事業者は、死傷事故等を引き起こした運転者、新任の運転者又は高齢の運転者に対して、国土交通大臣が告示で定める適性診断(※初任診断、特定診断、適齢診断)を受けさせなければならない。
