発起人って誰のこと?|株式会社の「発起設立」と「募集設立」、会社法25条で整理
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「会社を作るなら、まず発起人を決めてください」。設立の準備を始めた方が、最初に出会う言葉の一つとされています。
「発起人って、社長のことだろうか」「発起設立と募集設立って何が違うのだろうか」。今日はこの2つの疑問を、短く整理します。
この記事の結論
- 発起人は、設立時発行株式を引き受けて会社設立の事務を行う人とされています。
- 会社法25条は、株式会社の設立方法を「発起設立」と「募集設立」の2つに分けています。
- 各発起人は、設立時発行株式を1株以上引き受けなければならないとされています。
発起人は「社長」とは限らない
発起人は、設立時発行株式の引受人であり、設立に関する事務を行う者とされています(法務省の案内)。
つまり、発起人は「最初の出資者」としての立場です。代表取締役(社長)になる人と同じことも多いですが、役割としては別のものです。
設立後に代表取締役になるのは、設立時代表取締役として選ばれた人です。
2つの設立方法の違いは「株式を誰が引き受けるか」
| 設立方法 | 会社法25条1項の整理 |
|---|---|
| 発起設立 | 発起人が、設立時発行株式の全部を引き受ける方法 |
| 募集設立 | 発起人が株式の一部を引き受け、それ以外の株式の引受人を募集する方法 |
発起人だけで出資をまかなうなら発起設立、外部から出資者を募るなら募集設立、という区別です。
どちらの場合も、各発起人は1株以上を引き受けなければなりません。
発起設立の流れ(法務省の案内)
発起設立は、次の順に進むとされています。
定款の作成と公証人の認証 → 出資の履行(払込み) → 設立時取締役等の選任 → 設立手続の調査 → 設立登記の申請。
登記は、調査終了日または発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内に、本店所在地の法務局へ申請するとされています。
流れを先に知っておくと、準備の抜け漏れを減らしやすくなります。
理解度チェック
問1. 発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法は?
A. 募集設立 B. 発起設立 C. 組織変更
答え:B。発起設立です(会社法25条1項)。
問2. 発起人は最低何株を引き受ける必要がありますか?
A. 1株以上 B. 10株以上 C. 全体の過半数
答え:A。各発起人は1株以上を引き受けなければならないとされています(会社法25条2項)。
よくある場面(参考)
(参考)友人2人で会社を作る場合、2人とも発起人として出資し、1人が代表取締役になる、といった形が考えられます。これは一般的な例示であり、実際の事例ではありません。
ワンポイントアドバイス
誰が発起人になり、誰がどれだけ出資するかは、設立前に紙に書き出しておくと整理しやすくなります。登記の申請代理は司法書士の業務、設立後の税務は税理士の業務とされています。
まとめ
ここまでが全体像です。ただし実務では、出資の割合や役員の組み合わせなど、会社ごとに検討すべき点が出てきます。「どこから手をつければいいか整理したい」という段階のご相談で構いません。「発起人って誰のこと?」という最初の疑問から、一緒に整理していきましょう。

