診療所の院長が、別の診療所の院長も兼ねられる?医療法の「2か所以上管理許可」を整理
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「2院目を開きたいけれど、自分が両方の院長になれるのだろうか」。クリニックの分院展開では、こうしたご相談が聞かれることがあります。
この記事の結論
- 病院・診療所の管理者である医師・歯科医師が、他の病院・診療所の管理者にもなるには、医療法第12条第2項の許可が必要とされています(千葉県の案内)。
- 許可は、無医地区の診療所、社会福祉施設内の診療所など、限られた場合が対象とされています。
- 千葉県の標準処理期間は、総日数21日間(土日祝を除く)とされています。
許可の対象になる診療所は限られる
千葉県の案内によると、審査基準では次のいずれかに該当することが求められています。
- 無医地区・僻地等に開設する診療所・助産所
- 社会福祉施設内で入所者の健康管理を目的とする診療所
- 事業所で従業者の福利厚生を目的とする診療所
- 休日・夜間の救急医療等を専ら行う診療所
- その他、知事が特に必要と認める診療所
加えて、原則として患者の収容施設を有しないこと、施設間の連絡が比較的容易であること、診療日・診療時間が重複しないこと、現に管理する施設の診療に格別の支障をきたさないことが求められるとされています。通常の分院展開は、この基準に当てはまらない場合も多いと考えられます。
申請の流れと必要書類
申請先は管轄保健所、受付時期は随時とされています。必要書類は次のとおりです。
- 申請書(第5号様式「病院(診療所)2か所(以上)管理許可申請書」)
- 管理者の臨床研修修了登録証の写しと免許証の写し(原本照合が必要)、履歴書
- 両医療機関の開設者が異なる場合は、現に勤務している病院(診療所)の開設者の管理承諾書
臨床研修修了登録証は、平成16年4月以降に医師免許を取得した方、平成18年4月以降に歯科医師免許を取得した方が対象とされています。提出部数は、診療所は1部とされています。
許可が出るまでの目安
標準処理期間は総日数21日間(管轄保健所7日間、医療整備課14日間。土日祝を除く)とされています。開業日から逆算して、余裕をもって準備しておくことが大切です。
よくある質問
Q1. 許可なしに2か所の院長を兼ねるとどうなりますか?
A. 許可を受けずに兼ねることはできないとされています。計画段階で管轄保健所にご確認ください。
Q2. 柏市の場合も同じ窓口ですか?
A. 千葉県の案内では「管轄保健所」とされています。柏市内の施設の窓口は、事前に保健所へご確認ください。
まとめ
管理者の兼務は、例外として限られた場合に許可される仕組みと整理できます。分院を検討する際は、管理者を誰にするかを早い段階で決めておくと安心です。
開業・分院の届出の整理でお悩みの方は、ご相談ください。なお、税務は税理士、労務は社会保険労務士、紛争は弁護士の業務となります。