貨物自動車運送事業法関連4:運送業のスタート「許可」と、計画変更の「認可・届出」(法第3条・第9条)

試験で法律のの勉強をはじめた受験生がガタガタと点数を落とすのが、「許可(きょか)」「認可(にんか)」「届出(とどけで)」という言葉の使い分けです。

試験では「どんなアクションのときに、どの手続きが必要か」の組み合わせが100%出題されます。覚えるパターンは以下の4つだけです。

  • ゼロから新しく事業を始めるとき = 『許可』
    • 運送会社を新しく立ち上げる(経営をスタートする)ときは、一番ハードルが高い手続きが必要です。
  • 重要な内容(経営、計画、約款)を変えるとき = 『認可』
    • 営業所の新設や廃止、運送約款の変更など、ビジネスの根幹に関わる重要な変更は、国のOK(認可)をもらう前に行ってはいけません。
  • と出たら = 『あらかじめ届出』
    • トラックの数を増やしたり減らしたり(増車・減車)するときは、変える前に届け出ます。
  • 名前と場所(名称と位置)もしくは軽微な、と出たら = 『変更後遅滞なく届出』
    • 会社の名前、営業所の名前、住所が変わったときや、小さな変更のときは、変えた後すぐに届け出ます。

⚠️ 試験に出る「許可」と「認可」の超大物ひっかけ!

試験では「一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の認可を受けなければならない」や、「営業所を新設するときは、国土交通大臣の許可を受けなければならない」といった、言葉をあべこべに入れ替えた問題が頻出します。
「新しく始めるときは『許可』、始めたあとに中身をチェンジするときは『認可』」とストーリーでしっかり区別してください。


【条文翻訳】この法律が本当に伝えたいこと

「大きなトラックを使う運送業は、命に関わる事故の危険があるため、普通の人が勝手に始めることを絶対に禁止します。だから、最初は国が厳しく審査して特別に『許可』を与えます。そして、スタートした会社が大事なルールや場所を勝手に変えるのも困るので、大きな変更(営業所の新設など)は事前にチェックして『認可』を出します。小さなことや数字の変更であっても、勝手にやらずに必ず国に『届け出(報告)』をしなさい」

国は、安全管理ができない会社が業界に入ってくること(第3条)と、許可を得た会社が勝手な行動をして安全を脅かすこと(第9条)を厳しく防ぎたいと考えています。そのため、変更の重さに合わせて手続きの壁を分けています。


【関係条文】貨物自動車運送事業法 第3条(許可)/第9条(事業計画の変更)

(一般貨物自動車運送事業の許可)
第三条 一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。

(事業計画の変更)
第九条 一般貨物自動車運送事業者は、事業計画の変更をしようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
 一般貨物自動車運送事業者は、前項ただし書の軽微な変更をしたとき、又は国土交通省令で定める事項に係る事業計画の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
 一般貨物自動車運送事業者は、国土交通省令で定める各営業所に配置する一般貨物自動車のに係る事業計画の変更をしようとするときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。