取締役の就任登記、本人確認の書類は?
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
新しい取締役が決まったとき、「登記には何の書類が要るのだろう」と迷う場面もあるのではないでしょうか。住民票の写しを用意する方もいれば、免許証のコピーで足りるのか気になる方もいらっしゃると思います。
この記事の結論
- 株式会社の設立登記や、取締役・監査役・執行役の就任による変更登記では、「本人確認証明書」を添付する扱いとされています。再任(重任)の場合は対象外とされています。
- 本人確認証明書は、就任承諾書などに記載された氏名・住所と同じ記載がある、市区町村長などが職務上作成した証明書などとされています。
- 登記申請書に市区町村長作成の印鑑証明書を添付する場合は、本人確認証明書は不要とされています。
どんな登記で必要になるのか
法務省のページでは、株式会社の設立登記と、取締役・監査役・執行役の就任による変更登記が対象とされています。一般社団法人・一般財団法人などの役員についても、同様の扱いとされています。
一方、任期満了で退任した役員が再び就任する「重任」では、本人確認証明書の添付は不要とされています。
使える書類・使えない書類
| 書類 | 扱い |
|---|---|
| 住民票記載事項証明書(個人番号が記載されていないもの) | 使用可能な例とされています |
| 戸籍の附票 | 使用可能な例とされています |
| 住基カードのコピー(住所が記載されたもの) | 使用可能な例とされています |
| 運転免許証等のコピー | 裏面も含め、本人が「原本と相違がない」旨を記載し記名したものが必要とされています |
| マイナンバーカードの表面のコピー | 本人が「原本と相違がない」旨を記載し記名したものが必要とされています |
| 個人番号の通知カード | 本人確認証明書としては使用できないとされています |
議事録に住所が書かれていないとき
株主総会議事録に住所の記載がない場合は、本人が住所を記載し、記名押印した就任承諾書が必要とされています。書類の組み合わせで迷いやすい部分です。
旧氏(旧姓)の併記もできます
役員は、登記簿に旧氏を併記するよう申し出ることができるとされています(商業登記規則第81条の2)。就任の登記と同時に行う場合は、申出書の提出か、申請書への記載のいずれでも差し支えないとされています。旧氏を証する書面として、戸籍謄本などが例示されています。旧氏の記録を希望しない旨を申し出ることもできます。
チェックリスト
- ☐ 就任する人が「新任」か「重任」かを確認している
- ☐ 新任の場合、本人確認証明書(または市区町村長作成の印鑑証明書)を用意している
- ☐ 就任承諾書や議事録の氏名・住所と、証明書の記載が同じになっている
- ☐ 免許証やマイナンバーカードのコピーには、「原本と相違がない」旨と記名がある
- ☐ 旧氏の併記を希望する人がいるか、事前に確認している
よくある質問
Q1. 登記の期限はいつまでですか?
A. 法務省のページでは、役員変更登記は2週間以内に申請する必要があるとされ、怠った場合は100万円以下の過料に処される可能性があるとされています。
Q2. 登記の申請そのものは、行政書士に頼めますか?
A. 登記申請の代理は司法書士の職域です。当事務所では、法人運営に関わる許認可などのご相談をお受けしています。登記についてはお近くの司法書士にご相談ください。
まとめ
取締役の就任登記では、新任の場合に本人確認証明書の添付が必要とされ、再任の場合は不要とされています。書類は、就任承諾書や議事録の記載と一致しているかが大切です。
役員の就任後に許認可の変更届が必要になるケースもあります。「何を届け出ればいいか整理したい」という段階のご相談で構いません。なお、税務は税理士へ、登記申請の代理は司法書士へお願いします。

