NPO法人と一般社団法人、結局どっちがいい?設立要件と使い分けの目安
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「非営利の活動を法人化したいが、NPO法人と一般社団法人のどちらが向いているか分からない」というご相談をいただくことがあります。どちらも非営利の法人格ですが、設立までの流れや費用、活動できる範囲には違いがあるとされています。今回はその使い分けの目安を整理します。
この記事の結論
- 一般社団法人は登記のみで設立でき、活動内容に法律上の制限がないとされています。
- NPO法人は所轄庁の認証が必要で、活動の中心が特定非営利活動促進法に列挙された分野に該当する必要があるとされています。
- 設立までの期間・費用の傾向が異なり、活動の自由度とスピードのどちらを優先するかで選び方が変わるとされています。
根拠法と設立手続きの違い
一般社団法人は「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」を根拠法とし、2008年の公益法人制度改革によって創設された法人格とされています。登記のみで設立でき、設立時の社員2名以上・理事1名以上(社員と理事は兼任可能)がいれば、実質2名からの設立も可能とされています。登記手続き自体は1週間前後で完了するとされています。
一方、NPO法人は「特定非営利活動促進法」を根拠法とし、設立には所轄庁(都道府県・政令指定都市等)の認証が必要とされています。申請から設立まで、縦覧期間等を含めておおむね3ヶ月程度かかるとされています。
活動内容と費用の違い
一般社団法人は、目的・事業内容に法律上の分野の制限はなく、適法な活動であれば幅広く行えるとされています。これに対しNPO法人は、活動の中心が特定非営利活動促進法の別表に列挙された分野(保健・医療・福祉、社会教育など約20分野)に該当している必要があるとされています。
費用面では、一般社団法人の設立には定款認証手数料や登録免許税を合わせて11万円台程度の実費がかかるとされる一方、NPO法人は認証手続きに実費がほとんどかからないとされています。
チェックリスト
- ☐ 予定している活動が、特定非営利活動促進法の分野に該当するか
- ☐ 設立までのスピードを優先したいか(一般社団法人が有利とされる傾向)
- ☐ 設立時の実費を抑えたいか(NPO法人が有利とされる傾向)
- ☐ 将来的な事業内容の広がりを見据えているか
Q. どちらも非営利ということは、利益を出してはいけないのですか?
A. どちらの法人格も、事業で得た利益を社員・会員に分配しないという意味での非営利であり、事業活動自体で収益を得ること自体は制限されないとされています。
Q. あとから一般社団法人からNPO法人に変更できますか?
A. 法人格の変更には、それぞれの根拠法に基づく手続きが必要とされており、単純な名称変更のようには進められないとされています。設立段階での見極めが重要です。
ワンポイントアドバイス
「社会的信用が欲しいからNPO法人」というイメージだけで選ぶと、活動分野の制約や認証までの期間で想定外の遅れが生じることがあります。事業の立ち上げ時期や資金調達の計画(助成金の対象要件等)とあわせて、税理士とも相談しながら検討することをおすすめします。
まとめ
一般社団法人は設立の自由度とスピード、NPO法人は活動分野に応じた社会的な位置づけという、それぞれ異なる特徴があるとされています。柏市・千葉県内での活動を検討している場合も、この基本的な違いを踏まえたうえで、具体的な事業内容に照らして選ぶことをおすすめします。

