交通事故の患者さんを受け入れる前に、この書類は揃っていますか?自賠責保険 請求書類チェックリスト

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

交通事故で通院される患者さんを受け入れる際、施術費の自賠責保険請求で「どの書類が必要か」があいまいなまま進めてしまい、後から入金が遅れるというご相談を伺うことがあります。

この記事では、整骨院・接骨院が交通事故施術の自賠責保険請求を行う際に押さえておきたい書類と、同意の考え方について整理します。

この記事の結論

  • 自賠責保険の請求では「施術証明書兼施術費明細書」が中心的な書類とされています
  • 医師の同意が必要かどうかは、損傷部位が骨折・脱臼か、捻挫・打撲かによって異なるとされています
  • 整形外科と整骨院の同日重複受診は、認められないとされるのが一般的です

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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そもそも自賠責保険の請求はどう流れる?

交通事故のけがで自賠責保険から施術費が支払われる場合、大きく分けて、加害者側の任意保険会社がまとめて対応する「一括対応」と、被害者本人が直接請求する「被害者請求」の2つの流れがあるとされています。一括対応の場合は、保険会社から送られてくる請求書類一式の中に、施術所が記入する書類が含まれていることが一般的です。

「施術証明書兼施術費明細書」とは何か

整骨院・接骨院が交通事故施術の請求で中心的に扱う書類が「施術証明書兼施術費明細書」とされています。施術内容や日数、費用の内訳を記載するもので、保険会社側の審査における基礎資料になると考えられます。書式が手元にない場合は、契約先の任意保険会社に確認することをおすすめします。

同意書は必ず必要?

柔道整復師法17条では、骨折または脱臼の患部については、応急手当を行う場合か医師の同意がある場合を除き、施術を行うことができないとされています。一方で、捻挫・打撲については、この同意は原則として不要とされています。

なお、ここでいう医師の同意は診断書ではなく「判断書」に近い性質のものとされ、必ずしも整形外科医である必要はないとされています。実務上、同意書という書面の添付までは求められず、施術録への記載で足りるとされる場合もあるようですが、保険会社によって運用が異なることもあるため、個別の案件では確認が必要と考えられます。

見落としがちな書類・注意点

整形外科と整骨院の両方に通院したいというご希望を受けることもあるかと思いますが、同一日に両方の施術を受けることは、認められないとされるのが一般的です。通院日を分けていただくなどの案内が必要になります。

また、後遺障害の認定が関わる場合は、上記の基本書類に加えて、印鑑証明書や委任状などの提出が必要になるケースがあるとされています。この段階になったら、早めに保険会社または専門家へご相談いただくことをおすすめします。

受け入れ前チェックリスト

  • ☐ 交通事故証明書の有無を患者さんに確認したか
  • ☐ 損傷部位が骨折・脱臼にあたるか、捻挫・打撲にあたるかを確認したか
  • ☐ 骨折・脱臼の場合、医師の同意(施術録への記載を含む)を得ているか
  • ☐ 施術証明書兼施術費明細書の書式を保険会社から入手しているか
  • ☐ 整形外科への通院日と施術日が重複していないか患者さんと確認したか
  • ☐ 後遺障害が関わりそうな場合、早い段階で専門家への相談を案内したか

よくある質問

Q1. 同意書は必ず必要ですか?

A. 損傷部位によって異なるとされています。骨折・脱臼の場合は柔道整復師法17条により、応急手当を除き医師の同意が必要とされる一方、捻挫・打撲については同意が不要とされる場合が一般的です。ただし保険会社によって求められる書式が異なることがあるため、個別に確認することをおすすめします。

Q2. 整形外科と整骨院を同じ日に両方受診してもいいですか?

A. 同一日に両方の施術を受けることは、認められないとされるのが一般的です。通院日を分けるなどの工夫が必要と考えられます。

Q3. 施術証明書兼施術費明細書はどこで手に入りますか?

A. 一括対応の場合、任意保険会社から送付される請求書類一式に含まれていることが多いとされています。書式が届かない場合は、契約している保険会社に確認することをおすすめします。

書類不備で入金が遅れたケース(参考)

業界でよくあるパターンとして、施術証明書兼施術費明細書の記載に不備があり、保険会社からの入金が数週間遅れてしまう、といった例が挙げられます(参考)。忙しい施術の合間に書類を整えるのは負担が大きく、記載内容の確認だけでも専門家に任せたいというお声を伺うことがあります。

書類の不備は、入金の遅れだけでなく、患者さんとの信頼関係にも影響しかねません。まずは受け入れ前のチェックリストを一度確認してみることをおすすめします。

なお、保険会社との示談交渉に関わる部分は弁護士の職域とされており、行政書士が代理することはできません。書類作成・整理のご相談として、この段階でのご相談でも構いません。

まとめ

交通事故施術の自賠責保険請求では、施術証明書兼施術費明細書を中心に、損傷部位に応じた医師の同意の要否、整形外科との重複受診の扱いなど、確認すべき点が複数あります。受け入れ前にチェックリストで整理しておくことで、後からの手戻りを防ぎやすくなります。

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