その「オンライン申請だけで終わり」、実は危険です|法人設立ワンストップサービスの落とし穴

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

「会社を作りたいけれど、法務局や税務署に何度も足を運ぶのは大変そう」というお悩みは、開業準備中の方からよく伺います。マイナポータルの「法人設立ワンストップサービス」を使えば、定款認証や設立登記を含む法人設立に関する手続きをオンラインでまとめて行えるとされています。ただ、「オンラインで完結する」という言葉だけを聞いて内容を十分確認しないまま進めてしまうと、あとから困ってしまう場合もあるようです。

この記事の結論

  • 法人設立ワンストップサービスは、定款認証・設立登記を含む法人設立に関する手続きをマイナポータル上でまとめて行えるサービスとされています
  • ただし、定款や申請書類そのものの中身は利用者自身で準備する必要があるとされています
  • 事業目的の書き方や必要な許認可の見極めなど、専門的な判断が必要な部分は、オンラインで完結するという仕組みだけでは解決しない場合があると考えられます

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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法人設立ワンストップサービスでできること

法人設立ワンストップサービスは、マイナポータルを窓口として、定款認証・設立登記をはじめ、税務署・都道府県税事務所・市区町村への届出、年金事務所や労働基準監督署への手続きなど、法人設立にまつわる複数の行政手続きを一度に行えるサービスとされています。国税庁の案内によれば、対象手続きは順次拡大されており、現在は法人設立後に必要な手続きも含めて幅広く対応しているとされています。

窓口の受付時間を気にせず、自宅や事務所から手続きを進められる点は、開業準備中の方にとって負担軽減につながる仕組みと考えられます。

「オンラインで完結」の落とし穴

一方で、このサービスはあくまで「手続きの窓口を一本化する仕組み」であり、定款の内容や申請書類そのものを自動で作ってくれるわけではないとされています。利用にあたっては、定款などの書類を自分で準備する必要がある点が注意点として挙げられています。

特に、事業目的の書き方は要注意です。将来、建設業許可や運送業許可などの許認可を取得する予定がある場合、定款の事業目的にその業務が読み取れる記載がないと、許認可の申請段階で定款の変更(目的追加の登記)が必要になることがあると考えられます。オンライン申請が「終わった」つもりでも、後の許認可取得でつまずいてしまっては、余計な手間と時間がかかってしまいます。

こんな時は専門家への相談を検討してみてください

  • 将来的に建設業・運送業・医療関連など、許認可が必要な事業を予定している
  • 定款の事業目的の書き方に自信がない
  • 設立後にどんな届出が必要になるか、全体像を把握できていない

確認しておきたいチェックリスト

  • ☐ 定款の事業目的に、将来行う予定の事業内容が読み取れる記載になっているか
  • ☐ 許認可が必要な事業かどうかを事前に確認したか
  • ☐ 設立後に必要な届出(税務・社会保険・労働保険等)の範囲を把握しているか
  • ☐ 書類の準備は自分で対応できる内容か、専門家に依頼すべき内容かを整理したか

Q. 法人設立ワンストップサービスを使えば、行政書士や司法書士に依頼しなくても大丈夫ですか?

A. 手続きの窓口をオンラインで一本化できる点は便利ですが、定款の内容や申請書類の中身は自分で準備する必要があるとされています。事業目的の設計や許認可の要否など、専門的な判断が必要な部分については、専門家に相談しながら進めることでトラブルを避けやすくなると考えられます。

Q. 設立後にどんな許認可が必要になるか、設立前に分かりますか?

A. 事業内容によっては、設立前の段階で許認可の要否を確認しておくことが望ましいとされています。建設業・運送業・医療関連など、許認可が必要な業種を予定している場合は、定款の事業目的の記載内容にも関わってくるため、早めの相談が安心につながると考えられます。

まとめ

法人設立ワンストップサービスは、法人設立にまつわる手続きの窓口をオンラインで一本化できる便利な仕組みとされています。ただし、書類の中身そのものは自分で準備する必要があり、事業目的の書き方や許認可の見極めなど、専門的な判断が必要な部分は別途の検討が求められます。「オンラインで終わったつもり」で後から慌てないよう、設立前の段階でのご相談をおすすめします。

なお、設立登記そのものの代理は司法書士、資金調達や税務に関するご相談は税理士、労務・社会保険に関するご相談は社会保険労務士など、内容に応じて適切な専門家と連携してご案内いたします。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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