65歳になったドライバー、適性診断は受けさせていますか?運送業の「適齢診断」と事故後の「特定診断」
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
ベテランドライバーが65歳を迎えたとき、事故を起こした運転者が運転に戻るとき。運送事業者には、運転者に「適性診断」を受けさせることが求められる場面があるとされています。
この記事の結論
- 国土交通省の資料では、一般貨物自動車運送事業者は、初任運転者・高齢運転者・事故惹起運転者に適性診断を受けさせることが義務づけられているとされています。
- 高齢運転者向けの「適齢診断」は、65歳に達した日以後1年以内に1回、その後は3年以内ごとに1回受診するとされています。
- 事故を起こした運転者向けの「特定診断」は、再び乗務する前に受診するとされています(やむを得ない場合は乗務開始後1か月以内)。
根拠は国土交通省の「指導及び監督の指針」
運転者への指導・監督は、「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」(平成13年国土交通省告示第1366号)に定められているとされています。適性診断の種類や受診時期も、この指針に整理されています。なお、全運転者を対象にした任意の適性診断もあると案内されています。
適齢診断:65歳以上の運転者が対象
指針の整理では、65歳以上の高齢運転者に対して、次のように受診させるとされています。
- 65歳に達した日以後1年以内に1回
- その後は3年以内ごとに1回
- 65歳以上の方を新たに選任する場合や初めて乗務させる場合は、選任日または乗務日から1年以内に1回
特定診断:事故を起こした運転者が対象
特定診断はⅠとⅡに分かれています。指針では、死者または重傷者を生じた事故を起こし、事故前1年間に事故歴がない人などが特定診断Ⅰ、死者または重傷者を生じた事故を起こし、事故前1年間に事故歴がある人が特定診断Ⅱの対象とされています。いずれも、事故後に再度乗務する前に受診させるのが原則で、やむを得ない場合は乗務開始後1か月以内とされています。
運行管理のチェックリスト
- ☐ 65歳以上の運転者の一覧と、65歳に達した日を把握している
- ☐ 適齢診断の受診時期(1年以内・その後3年以内ごと)を管理している
- ☐ 事故を起こした運転者について、再乗務前の特定診断の要否を確認している
- ☐ 初任運転者の受診時期を、国土交通省の最新の指針で確認している
Q1. 全運転者が適性診断の義務対象ですか?
A. 国土交通省の資料では、義務の対象は初任運転者・高齢運転者・事故惹起運転者とされています。全運転者向けの診断は任意と案内されています。
Q2. 事故後、すぐ乗務させてはいけませんか?
A. 指針では、特定診断は再度乗務する前に受診させるとされ、やむを得ない場合は乗務開始後1か月以内とされています。事故の程度による区分もあるため、個別の判断は運輸支局等へご確認ください。
まとめ
適性診断は、運転者の年齢や事故歴に応じて受診時期が変わる仕組みとされています。運転者ごとの管理表をつくり、受診漏れを防ぐことが実務のポイントです。
労務管理や雇用の手続きは社会保険労務士、事故の賠償に関する交渉は保険会社や弁護士の職域です。運送業の許可や変更届など、官公署への手続きは当事務所がお手伝いします。

