その営業所、労基署の監督で「アウト」になっていませんか?トラック事業場の8割超に法令違反

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

「ドライバーの労働時間管理、正直どこまでやれば十分なのか分からない」というお声を、運送業の経営者様からうかがうことが増えています。ドライバー不足が続くなか、労働時間や拘束時間の管理は現場任せになりやすい部分でもあるとされています。

この記事の結論

  • 厚生労働省の公表によると、令和7年に監督指導を受けた自動車運転者使用事業場4,123事業場のうち、81.2%にあたる3,346事業場で労働基準関係法令違反が認められたとされています。
  • 違反の中心は労働時間管理・割増賃金の支払いとされ、拘束時間や休息期間に関する改善基準告示違反も53.1%の事業場で確認されたとされています。
  • 度重なる指導に従わない悪質なケースは送検(67件)に至っており、法令違反歴は許可更新や行政処分にも影響しうるため、早めの体制点検が望ましいと考えられます。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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令和7年の監督指導、何が明らかになったのか

厚生労働省が2026年8月6日に公表した資料によると、全国の労働基準監督署等が令和7年にトラック・バス・タクシーなど自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導は4,123事業場にのぼるとされています。

このうち労働基準関係法令違反が認められたのは3,346事業場、割合にして81.2%とされています。あわせて「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)違反も2,188事業場(53.1%)で確認されたとのことです。

違反が多い3つのポイント

主な労働基準関係法令違反の内訳は、(1)労働時間(39.3%)、(2)割増賃金の支払(19.7%)、(3)労働時間の状況の把握(6.3%)とされています。

また、改善基準告示違反の内訳は、(1)最大拘束時間(40.2%)、(2)休息期間(28.3%)、(3)総拘束時間(27.4%)とされています。労働時間そのものの管理だけでなく、「休ませ方」の管理も課題になりやすい傾向がうかがえます。

度重なる指導にもかかわらず是正しない重大・悪質な事案については、67件が送検に至ったとされています。

法令違反は「許可」にも関わってくる可能性

運送業の許可は、法令遵守が前提となる制度とされています。労働基準関係法令違反や改善基準告示違反が繰り返される場合、運輸支局等による行政処分の対象となる可能性も考えられます。

厚生労働省は令和4年12月から「荷主特別対策チーム」を編成し、恒常的な荷待ちの発生防止等について発着荷主側にも要請を行っているとされています。運送事業者側の管理体制だけでなく、荷主側の協力も課題とされている点がうかがえます。

今すぐ確認したいチェックポイント

  • ☐ 運転日報・乗務記録により、拘束時間・休息期間を日々把握できているか
  • ☐ 割増賃金(時間外・休日・深夜)の計算方法が最新の基準に沿っているか
  • ☐ 改善基準告示(最大拘束時間・休息期間・総拘束時間・連続運転時間)の基準を運行管理者が把握しているか
  • ☐ 過去に労基署・運輸支局から指摘を受けた事項について、是正が完了しているか

Q1. 監督指導は突然行われるのですか?

A. 定期的な監督のほか、労働災害の発生や労働者からの申告等を契機に実施される場合もあるとされています。日頃からの記録の整備が備えにつながると考えられます。

Q2. 違反が見つかった場合、すぐに許可取消しになりますか?

A. 違反の内容や是正状況により対応は異なるとされています。まずは是正勧告に従い改善することが基本ですが、重大・悪質な場合は送検や行政処分に至る可能性もあるとされています。

ワンポイントアドバイス:労働時間管理や割増賃金の計算方法そのものの見直しは社会保険労務士の専門領域とされています。運送業許可に関する届出書類の整備や行政書士が対応できる範囲については、当事務所にご相談いただけます。

まとめ

令和7年の監督指導では、対象事業場の8割超で労働基準関係法令違反が確認されたとされています。労働時間管理・割増賃金・改善基準告示の3点は特に確認しておきたいポイントと考えられます。

ここまでが全体像です。ただし実務では、事業場ごとの勤務形態や運行体制によって確認すべき点が異なります。体制点検について、この段階でのご相談でも構いません。

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※労働時間管理・割増賃金の計算等は社会保険労務士、送検・行政処分に関する法的対応は弁護士など、それぞれの専門家にご相談いただくことをおすすめします。

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