建設業許可、災害が起きたらどうなる?令和8年熊本地震にみる「特定非常災害」指定と許可延長の仕組み
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。建設業を営む方から「更新の時期がずれ込んでいる気がするが大丈夫か」というご相談をいただくことがあります。今回は、令和8年熊本地震で実際に適用された「特定非常災害」指定と、それに伴う建設業許可等の有効期間延長の仕組みを整理します。
この記事の結論(3点)
- 「特定非常災害」に指定されると、被災地の事業者が持つ建設業許可等の有効期間が延長される措置が講じられるとされています。
- 令和8年熊本地震では、令和8年7月28日以後に満了する許可等について、最長で令和9年1月27日まで有効期間が延長されたとされています。
- この制度は熊本地震に限った話ではなく、将来、千葉県・埼玉県周辺で大規模災害が起きた際にも同様の措置が適用され得る仕組みとされています。
「特定非常災害」とはどんな制度か
特定非常災害特別措置法に基づく「特定非常災害」とは、著しく異常かつ激甚な非常災害が発生し、被災者の行政上の権利利益を保全するために特別な措置が必要と認められる場合に、国が政令で指定する災害とされています。指定されると、運転免許証や各種許認可など、被災者が持つさまざまな権利利益について、満了日の延長などの措置が講じられるとされています。
令和8年熊本地震での建設業許可の扱い
令和8年熊本地震については、令和8年8月3日に特定非常災害としての指定見込みが公表され、行政上の権利利益に係る満了日の延長措置(特定非常災害特別措置法第3条)が適用されることとなったとされています。国土交通省の告示により、令和8年7月28日以後に満了する建設業許可等の有効期間は、最長で令和9年1月27日まで延長されるとされています。対象となる事業者・許可の範囲は、国土交通省の告示で個別に指定されているとされ、詳細は所轄の地方整備局等での確認が案内されています。
柏市・千葉県の事業者にとっての意味
今回の措置は熊本県内の被災事業者が主な対象であり、柏市や千葉県・埼玉県の事業者が直接対象となるものではないとされています。もっとも、建設業許可の更新期限は「5年ごと」という原則があるため、万一こちらの地域で大規模災害が発生した場合にも、同様の考え方で許可の有効期間が延長される可能性がある制度として、あらかじめ仕組みを知っておくことには意味があると考えられます。
- ☐ 自社の建設業許可の有効期間(満了日)を把握しているか
- ☐ 被災地に支店・営業所や取引先がある場合、対象となる許可等がないか確認したか
- ☐ 「特定非常災害」に指定された場合、延長措置の対象となる期間や許可の範囲を所轄庁の告示で確認する習慣があるか
Q1. 延長されるのは建設業許可だけですか?
A. 特定非常災害特別措置法に基づく満了日の延長措置は、建設業許可に限らず、運転免許証など幅広い許認可等が対象になり得るとされています。対象の範囲は災害ごとに、各省庁の告示で個別に定められるとされています。
Q2. 延長された期間内に何もしなくてよいのですか?
A. 有効期間が延長された場合でも、延長後の満了日までに通常の更新手続きが必要になるとされています。延長はあくまで猶予であり、更新申請そのものが不要になるわけではない点に注意が必要とされています。
ワンポイントアドバイス
建設業許可は5年ごとの更新制のため、通常時から自社の満了日をカレンダー等で管理しておくと、災害時の延長措置の有無にかかわらず、更新漏れによる失効を防ぎやすくなると考えられます。
まとめ
「特定非常災害」に指定されると、被災地の建設業許可等の有効期間が延長される場合があるとされています。令和8年熊本地震では最長で令和9年1月27日まで延長されたとされていますが、これは熊本地震に限った話ではなく、どの地域の事業者にとっても知っておく価値のある制度と考えられます。
行政書士だいち法務事務所では、建設業許可の更新・変更手続きに関するご相談を承っております。被災に伴う個別の延長措置の適用可否など、専門的な判断が必要な場合は所轄の地方整備局・都道府県担当窓口への確認もあわせてご案内いたします。
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