仮渡金って何?示談の前に自賠責保険から先にお金を受け取れる制度をやさしく整理
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
交通事故に遭うと、治療費や生活費など、まず目の前の出費が重なります。示談が終わるまで待てない場合に知っておきたいのが、自賠責保険の「仮渡金(かりわたしきん)」という制度です。
この記事の結論
- 仮渡金は、被害者の当面の費用をまかなうため、損害賠償責任が確定する前でも、加害者の加入先の保険会社に請求できる制度とされています。
- 金額は、死亡の場合は290万円、傷害の場合は程度に応じて5万円・20万円・40万円のいずれかとされています。
- 仮渡金の請求時に提出した書類は、損害賠償額の請求時に再提出する必要はないとされています。
仮渡金とは?
国土交通省の説明では、仮渡金は「被害者の当面の費用をまかなうため、加害者の加入先保険会社に請求できる制度」とされています。治療費などの出費を賄うための制度で、損害賠償責任が確定する前でも請求できる点が特徴とされています。
いくら受け取れる?
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 死亡の場合 | 290万円 |
| 傷害の場合 | 程度に応じて5万円、20万円、40万円のいずれか |
傷害の程度ごとの区分の基準は、保険会社や損害保険料率算出機構の案内で確認してください。
請求に必要な書類(傷害の場合)
- ☐ 請求書(支払請求書)
- ☐ 交通事故証明書(人身事故)
- ☐ 事故発生状況報告書
- ☐ 診断書
- ☐ 受領者本人の印鑑証明
- ☐ 委任状および委任者の印鑑証明(代理人に依頼する場合)
死亡の仮渡金の場合は、これらに加えて戸籍謄本が必要とされています。診療報酬明細書は、仮渡金の請求では必要ないとされています。
請求の流れ
請求者が損害保険会社に書類を提出すると、保険会社が書類を確認し、損害保険料率算出機構の調査事務所が事故状況や損害額を調べ、保険会社が支払額を決めて支払う、という流れとされています。
請求の期限(時効)にも注意
自賠責保険の請求には、3年の時効があるとされています。被害者請求(傷害)の場合は、事故発生の翌日から3年以内です。後遺障害は症状固定日の翌日から、死亡は死亡日の翌日から、それぞれ3年以内とされています。
よくある質問
Q1. 仮渡金を受け取ったら、あとの請求はできなくなりますか?
A. 仮渡金の請求時に提出した書類は、損害賠償額の請求時に再提出する必要はないとされています。受け取った後の取扱いの詳細は、保険会社にご確認ください。
Q2. 仮渡金は誰に請求しますか?
A. 加害者の加入先の保険会社とされています。
ワンポイントアドバイス
整骨院や病院への通院が続くときは、領収書や通院の記録を日付順に整理しておくと、後の手続きがスムーズになると考えられます。示談交渉や賠償金額の最終的な判断は弁護士の領域です。書類の整理や制度の理解を進めたい段階で、お気軽にご相談ください。
まとめ
仮渡金は、示談の前に当座の費用をまかなうための制度です。金額と書類、そして3年の時効を押さえておくと安心です。
ここまでが全体像です。ただし、事故の状況や傷害の程度によって、実際の手続きは変わります。「この段階のご相談で構いません」。書類の整理でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
