ドライバーへの指導、記録は残してる?

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

毎朝の点呼では声をかけている。安全運転の話も、折に触れてしている。――それでも、「運転者への指導・監督を実施した」と示せる記録はありますか?

この記事の結論

  • 国土交通省の資料では、運転者への一般的な指導・監督は貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条第1項に基づき、毎年実施するとされています。
  • 指導の日時・場所・内容・実施者・受講者を記録し、営業所で3年間保存するとされています。
  • 事故を起こした運転者・初任運転者・高齢運転者には、一般的な指導とは別に「特別な指導」があり、時間や時期が示されています。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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まず、毎年の「一般的な指導・監督」

国土交通省の資料では、一般的な指導・監督の内容として、運転時の心構え、法令の遵守事項、車両の構造上の特性(死角・内輪差・制動距離など)、貨物の積載と固縛、過積載の危険性、疲労・眠気・飲酒への対処、健康管理などが挙げられています。

進め方としては、計画的に実施すること、参加・体験型の手法を活用すること、外部の専門機関の活用にも配慮することが示されています。

特別な指導が必要な運転者

次の運転者には、一般的な指導とは別の特別な指導が示されています(貨物軽自動車運送事業者は別の目安があります)。

対象指導の時間の目安指導の時期
事故惹起運転者(死者・重傷者を出した事故など)合計6時間以上再度乗務する前(やむを得ない場合は乗務開始後1か月以内)
初任運転者(他社で直近3年間に常時選任された経歴がない新規雇い入れ者)座学・車両を使った指導15時間以上、安全運転の実技20時間以上初めて乗務する前(やむを得ない場合は乗務開始後1か月以内)
高齢運転者(65歳以上)時間の定めなし(適性診断の結果を踏まえて指導)適性診断の結果判明後1か月以内

あわせて、適性診断(初任診断・特定診断・適齢診断)の受診時期も示されています。適齢診断は65歳到達後1年以内に1回、以後3年以内ごとに1回とされています。

記録は「3年間」、営業所で

指導・監督を行ったときは、日時・場所・内容・実施者・受講者を記録し、営業所で3年間保存するとされています。特別な指導については、実施した年月日と具体的な内容を運転者台帳などに記載するか、内容を記した書面を添付するとされています。

また、新たに運転者を雇い入れるときは、自動車安全運転センターの無事故・無違反証明書や運転記録証明書などで、雇い入れ前の事故歴を確認するとされています。

チェックリスト

  • ☐ 年間の指導計画を作り、毎年実施している
  • ☐ 指導の日時・場所・内容・実施者・受講者を記録している
  • ☐ 記録を営業所で3年間保存している
  • ☐ 新規雇い入れの運転者の事故歴・経歴を確認している
  • ☐ 初任・高齢・事故惹起運転者を把握し、特別な指導の時期を管理している

よくある質問

Q1. 他社で働いていた経験があれば、初任運転者に当たりませんか?

A. 国土交通省の資料では、初任運転者は「他社で直近3年間に常時選任された経歴がない新規雇い入れ者」とされています。経歴の確認方法を含め、個別の判断は運輸支局へご確認ください。

Q2. 自社だけで指導する必要がありますか?

A. 資料では、外部の専門機関の活用にも配慮することが示されています。外部の講習を使った場合も、実施の記録を残しておくことが大切と考えられます。

まとめ

運転者への指導は「やっているつもり」ではなく、「いつ・誰に・何を実施したか」を3年間示せる状態にしておくことが大切とされています。

運送業許可や各種届出の整理は、当事務所へご相談ください。なお、労働時間や就業規則など労務に関するご相談は社会保険労務士へ、税務は税理士へお願いします。

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