経審の書類、実は減りました?|社会保険加入証明、令和8年7月から審査項目より削除
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「経営事項審査(経審)の申請書類を作っていたら、以前より提出書類が少なくなっている気がする」というお声を、建設業許可をお持ちの経営者様から伺うことが増えています。実はこれ、勘違いではなく、令和8年7月1日から経審の審査基準が改正されたことによるものとされています。
この記事の結論
- 令和8年7月1日以降の申請から、経審の評価項目のうち「雇用保険」「健康保険」「厚生年金保険」の加入有無に関する項目(いわゆるW1関連項目)が削除されたとされています。
- 削除の背景には、社会保険加入が建設業許可の要件として既に義務化されており、経審段階で改めて確認する必要性が薄れたことがあるとされています。
- ただし、社会保険加入そのものが不要になったわけではなく、建設業許可の要件であることに変わりはないとされています。
なぜ社会保険加入の項目がなくなったのか
令和2年10月1日以降、社会保険(雇用保険・健康保険・厚生年金保険)への加入は、建設業許可そのものの要件として位置づけられているとされています。建設業許可の更新期間は5年であるため、令和7年10月1日以降に許可を保有している業者は、この時点で既に社会保険加入の要件を満たしていることになります。
このため、経審の段階で改めて加入状況を確認する必要性が乏しくなったこと、あわせて建設業者側の申請書類作成の負担軽減を図る観点から、当該項目が削除されたとされています。
削除された項目と、これまでの評価のされ方
改正前は、雇用保険・健康保険・厚生年金保険のいずれかに未加入の場合、1項目につき40点の減点、最大で120点の減点となる仕組みだったとされています。令和8年7月1日以降の申請では、この評価項目自体がなくなったため、申請時に社会保険の加入状況を証明する書類をあわせて提出する必要もなくなったと案内されています。
「削除」を「不要」と誤解しないための注意点
ここで注意したいのは、経審の審査項目から外れたからといって、社会保険への加入自体が不要になったわけではないという点です。社会保険加入は建設業許可そのものの要件として位置づけられており、この点は今回の経審改正でも変わっていないとされています。未加入のまま許可を維持しようとすると、許可要件を欠くことになり、更新や業種追加の申請に支障が生じる可能性がある点は、引き続き注意が必要です。
チェックリスト
- ☐ 自社が加入すべき社会保険(雇用保険・健康保険・厚生年金保険)にすべて加入できているか
- ☐ 令和8年7月1日以降に経審を申請する場合、社会保険関連の証明書類が不要になったことを認識しているか
- ☐ 建設業許可の更新・業種追加の際、社会保険加入状況が要件として引き続き確認される点を理解しているか
Q1. 社会保険に未加入のままでも経審は受けられますか?
A. 経審の評価項目としては削除されたとされていますが、社会保険加入は建設業許可そのものの要件であるため、未加入のままでは許可の維持・更新に支障が生じる可能性があるとされています。
Q2. 経審の点数(P点)自体は上がりやすくなりますか?
A. 今回の改正では減点項目がなくなる一方、自主宣言制度の加点対象拡大など他の評価項目もあわせて見直されているとされ、点数への影響は各社の状況によって異なると考えられます。
ワンポイントアドバイス
今回の改正で書類準備の負担が軽くなる面がある一方、経審全体では複数の項目が同時に見直されているとされています。次回の経審申請前に、自社にどの項目が影響するのかを一度整理しておくことをおすすめします。
まとめ
令和8年7月1日から、経審の評価項目のうち社会保険加入に関する項目(W1関連)が削除されたとされていますが、社会保険加入自体は建設業許可の要件として引き続き必要です。書類が減ったことに安心せず、許可要件全体を確認しておくことが大切です。
社会保険の加入手続き自体は社会保険労務士の職域となりますので、未加入の項目がある場合は社会保険労務士へのご相談もあわせてご検討ください。建設業許可・経審の申請手続きに関するご相談は、行政書士だいち法務事務所までお気軽にお問い合わせください。
参考URL