医療法人の決算届、出し忘れていませんか?毎年の届出と資産総額変更登記の基本
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
医療法人を運営されている理事長・事務長の方から、「決算後に何を提出すればよいか、毎年迷ってしまう」というお声を伺うことがあります。
医療法人には、株式会社にはない独自の届出・登記の仕組みがあり、期限を過ぎてしまうと後から慌てて対応することになりかねません。
この記事の結論です。
- 医療法人は、毎会計年度終了後2月以内に事業報告書等を都道府県知事へ届け出る必要があるとされています。
- 資産の総額の変更登記は、毎事業年度末日から一定期間内に行う必要があるとされています。
- これらを怠ると、届出義務違反や登記懈怠として扱われる可能性があると考えられます。
決算届(事業報告書等の届出)とは
医療法第51条の規定により、医療法人は毎会計年度終了後2月以内に、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、関係事業者との取引の状況に関する報告書を作成するとされています。
これらの書類は監事の監査を受け、理事会の承認を得たうえで、都道府県知事(政令指定都市等の場合は市長)に届け出る必要があるとされています。
資産総額の変更登記(毎事業年度)
医療法人は、資産の総額を登記事項としています。決算のたびに資産の総額は変動するため、毎事業年度末日現在の資産の総額について、変更登記を行う必要があるとされています。
登記の期限は、毎事業年度末日から一定期間内(3ヶ月以内とする解説が多く見られます)とされていますが、正確な期間や取扱いは所轄の法務局・都道府県の窓口でご確認いただくことをおすすめします。
未提出のリスク
事業報告書等の届出や資産総額変更登記を怠った場合、医療法人としての義務違反、あるいは登記懈怠として扱われる可能性があるとされています。
また、これらの書類が整っていないと、分院展開や理事長交代など、その後の別の手続きを進める際に支障が出ることも考えられます。
チェックリスト
- ☐ 直近の決算について、事業報告書等一式を作成したか
- ☐ 監事の監査・理事会の承認を経ているか
- ☐ 決算終了後2月以内に都道府県への届出を済ませたか
- ☐ 資産総額の変更登記を、期限内に法務局へ申請したか
よくある質問
Q1. 資産総額に変動がなければ登記は不要ですか?
A. 資産の総額が前年と同額であっても、変更登記の要否については個別の判断が必要とされる場合があります。詳細は法務局にご確認いただくことをおすすめします。
Q2. 届出と登記、どちらを先に行うべきですか?
A. 決算に基づく書類作成・監査・理事会承認を経たうえで、都道府県への届出と法務局への登記をそれぞれの期限内に進めるのが一般的な流れとされています。
ワンポイントアドバイス
毎年の決算のタイミングで、「届出」と「登記」をセットのタスクとしてスケジュールに組み込んでおくと、提出漏れを防ぎやすくなります。決算書類の作成そのものは、顧問税理士との連携もあわせてご検討ください。
まとめ
医療法人には、株式会社とは異なる独自の届出・登記の仕組みがあり、毎年の決算にあわせて「事業報告書等の届出」と「資産総額の変更登記」の両方に対応する必要があるとされています。
提出時期や必要書類でお困りの際は、行政書士だいち法務事務所までご相談ください。

