自転車にはねられたら、自賠責は使える?
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
「自転車にぶつけられて通院している。自賠責保険は使えるのだろうか」。整骨院でも、こうした疑問を抱える患者さんにお会いする場面があるのではないでしょうか。
この記事の結論
- 自賠責保険・共済は、原動機付自転車を含む自動車の運行による人身事故が対象とされています。
- 国土交通省の資料は、一般の自転車には自賠責制度がないことを前提にしています。自転車の自賠責は、対象に含まれないと考えられます。
- 自賠責は人身事故が対象で、自転車や洋服などの物損は支払の対象にならないとされています。
自賠責の対象は「自動車(原付を含む)」
国土交通省のページでは、加入義務があるのは原動機付自転車を含む自動車とされています。電動キックボードやモペットも、原付と同じ扱いで加入が必要とされています。
一方、一般の自転車は、加入義務の対象としては挙げられていません。
相手が自転車のときは、どうなる?
国土交通省の資料では、自転車事故の被害者を救済する公的な制度は示されておらず、ひき逃げや無保険の事故を対象とする政府保障事業も、自動車の事故が対象とされています。
また、同じ資料では、自転車利用者の約6割が民間の自転車損害賠償責任保険等に加入しているものの、加入は義務ではないとされています(資料の調査は2018年時点)。そのため、相手の方が個人の保険に入っているかどうかが、重要になる場面があると考えられます。
損害賠償の金額の話し合いや示談は、弁護士の職域です。迷う場合は、弁護士や、お住まいの地域の相談窓口にご相談ください。
相手が自動車・原付なら
相手が自動車や原付だった場合は、自動車の運行によって他人を死傷させた人身事故として、自賠責の対象になり得ます。被害者は、加害者が加入している損害保険会社(共済組合)に、直接保険金を請求できるとされています。傷害の支払限度額は、被害者1名につき120万円とされています。
事故のあと、まず確認したいこと
- ☐ 相手の乗り物が、自動車・原付・自転車のどれだったかを確認している
- ☐ 相手の連絡先と、加入している保険の有無を聞いている
- ☐ 警察に事故を届け出て、人身事故として扱われているか確認している
- ☐ 治療に通い始めたら、診断書や領収書を保管している
- ☐ 自転車の相手との示談を考えるときは、弁護士への相談を検討している
よくある質問
Q1. 自転車にぶつけられた場合、整骨院の施術は健康保険で受けられますか?
A. 業務・通勤以外の交通事故でも健康保険を使える場合があるとされていますが、使う際は「第三者行為による傷病届」の提出などが必要とされています。詳しくは、保険者(協会けんぽや健保組合、市町村など)にご確認ください。
Q2. 自転車事故の条例上の義務は、柏市や千葉県でどうなっていますか?
A. 自転車の保険加入を条例で義務や努力義務としている自治体があると、国土交通省の資料に示されています。最新の取扱いは、千葉県や柏市の公式ページでご確認ください。
まとめ
自賠責は、原付を含む自動車の人身事故が対象で、一般の自転車は含まれないと考えられます。事故の相手が何だったのかを最初に確認することが、その後の手続きの出発点になります。
整骨院の運営や届出など、お困りごとがあるときは、この段階のご相談で構いません。なお、賠償額の交渉や示談は弁護士へ、税務は税理士へお願いします。

