相手から「人身事故を取り下げてほしい」と言われたときの断り方 G
交通事故の被害に遭い、一度は警察に「人身事故」として届け出たものの、後から加害者やその家族から「お願いだから人身事故を取り下げて、物損事故に戻してほしい!」としつこく頼まれるケースがあります。
結論から言うと、人身事故の取り下げ(物損への変更)は「絶対に断る」のが大正解です!
相手のために良かれと思って応じてしまうと、あなたが大きな不利益を被ることになります。
🛑 そもそもなぜ相手は「取り下げ」を求めてくるの?
加害者が必死になって取り下げを求めてくる理由は、前回の記事でもお伝えした「重いペナルティ(免許の減点や免停、罰金などの刑事罰)」から逃れたいからです。
人身事故が物損事故になれば、加害者の処分は一気に軽くなります。
しかし、相手のペナルティが軽くなる一方で、被害者であるあなたにはデメリットしか残りません。
- 物損事故に戻してしまうと、相手の保険会社から「もうケガは治ったんですね」とみなされ、治療費の支払いや慰謝料を途中で打ち切られるリスクが非常に高くなります。
📝 相手の感情を逆なでしない「賢い断り方」3選
相手からしつこく食い下がられたときは、感情的に拒否するのではなく、「自分ではどうしようもない理由」を伝えてスマートに断るのがコツです。
① 「医師の診断」を理由にする
「お気持ちは分かりますが、病院の先生から『まだ体に症状が出ているので、しっかり治療を続けるように』と強く言われています。医師の診断に従って手続きをしていますので、取り下げをすることはできません」
② 「保険会社の手続き」を理由にする
「私の入っている任意保険会社から、今後の治療費や補償の手続きを進めるためには、警察への人身事故の届け出が絶対に必要だと言われています。そのため、私の独断で取り下げるわけにはいかないのです」
③ 「専門家(代理人)」を理由にする
「今回の事故の手続きに関しては、すべて代理人(行政書士や弁護士)にお任せしています。私が直接判断して書類を動かすことはできませんので、何かあればそちらを通していただけますか」
💡 万が一、断りきれずに「取り下げ書」を出してしまったら?
万が一、相手の勢いに押されて警察に「物損に戻します」と言ってしまった場合、原則として一度取り下げた人身事故を、もう一度人身事故に再変更することはほぼ不可能です。
警察側からも「この前、物損でいいって言いましたよね?」と突っぱねられてしまいます。
相手がどれだけ泣きついてきても、その場での返事は絶対にせず、「一度持ち帰って専門家に相談します」と距離を置くようにしてください。
🤝 まとめ:ストレスを感じたらすぐにプロを盾にしよう
直接加害者から「取り下げて」と何度も連絡が来るのは、ケガをしている体にとって大きな精神的ストレスです。
そんなときは、あなたの任意保険の「弁護士費用特約」を使って、すぐに交通事故のプロに間に入ってもらいましょう。
行政書士や弁護士があなたの窓口になった瞬間、加害者からの直接の連絡はピタリと止まります。
相手への不要な罪悪感を取り払い、正しい治療と補償を受け取るために、プロの力を借りてしっかりと自分を守ってくださいね!
