「保険医療機関」の指定。6年ごとの更新は何をすればいい?|実は「自動更新」の仕組み

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

開業から数年が経ったクリニックの院長先生から、「保険医療機関の指定に更新があると聞いたが、何か手続きが必要なのか」というご相談を伺うことがあります。開業時の指定申請は覚えていても、その後の更新については意外と知られていないようです。本記事では、保険医療機関の指定の有効期間と更新の基本的な仕組みを整理します。

この記事の結論

  • 保険医療機関の指定は、健康保険法上、指定の日から6年で効力を失うとされています。
  • ただし、指定を辞退する旨の申出がない限り、6年を経過した時点で指定の更新があったものとみなされる仕組みがあるとされ、通常は特段の更新手続きは不要とされています。
  • 開設者変更や移転など、指定内容そのものに変更がある場合は、更新とは別に変更届出や新規の指定申請が必要になるとされているため、注意が必要です。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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保険医療機関の指定、有効期間は6年

クリニックが健康保険を取り扱うためには、開設時に地方厚生局から「保険医療機関」の指定を受ける必要があります。この指定には有効期間があり、健康保険法上、指定の日から起算して6年を経過すると効力を失うとされています。

「6年で効力を失う」と聞くと、6年ごとに一から申請をやり直すようなイメージを持たれるかもしれませんが、実務上は少し異なる仕組みになっているとされています。

実は「自動更新」?みなし更新の仕組み

健康保険法では、保険医療機関の指定を受けた者から、指定を辞退する旨の別段の申出がない限り、6年を経過した日において指定の更新があったものとみなす、という規定があるとされています。

つまり、指定を辞退する意思がない限り、6年が経過しても指定は自動的に継続する扱いになっているとされ、通常のクリニックでは6年ごとに書類を提出し直すといった特段の更新手続きは不要とされています。

それでも注意しておきたいケース

「自動更新」とはいえ、次のような場合には、更新とは別の手続きが必要になるとされていますので注意が必要です。

  • 開設者(個人開設・医療法人等)が変わる場合(承継・法人成り等)
  • 診療所を移転する場合
  • 保険医療機関の指定を辞退する場合

これらのケースでは、指定の更新の問題ではなく、変更届出や新規の指定申請が必要になる場合があるとされています。開設者変更を伴う承継については、個人開設か医療法人開設かによっても手続きが異なる点は、別記事(【診療所の承継を控えている方へ】開設者変更の届出)でも整理しています。

確認しておきたいポイント

  • ☐ 自院の保険医療機関の指定日(指定通知書に記載)を把握しているか
  • ☐ 開設者変更・移転の予定がないか(ある場合は更新ではなく別の手続きが必要)
  • ☐ 指定を辞退する意思がないか(辞退する場合は別途申出が必要)
  • ☐ 保険医(勤務医師)の登録についても、指定とは別に確認しているか

Q1. 6年が経過する前に、何か書類を提出する必要はありますか?

A. 指定を辞退する場合を除き、通常は特段の書類提出は不要とされています。ご不安な場合は、所轄の地方厚生局にご確認いただくと確実です。

Q2. 「保険医療機関」の指定と「保険医」の登録は同じものですか?

A. 別の制度とされています。保険医療機関の指定は医療機関(施設)に対するもの、保険医の登録は医師個人に対するものであり、それぞれ別に管理されているとされています。

ワンポイントアドバイス

「自動更新」とはいえ、指定通知書や開設時の書類は、開設者変更や承継の際に必要になることがあるため、大切に保管しておくことをおすすめします。診療報酬に関する税務処理は税理士、労務管理は社会保険労務士の職域となりますので、あわせてご相談いただくとよいでしょう。

まとめ

保険医療機関の指定は6年で効力を失うとされていますが、辞退の申出がない限り自動的に更新があったものとみなされる仕組みがあるとされ、通常は特段の手続きは不要です。ただし、開設者変更や移転を予定している場合は、更新とは別の手続きが必要になるとされていますので、早めのご確認・ご相談をおすすめします。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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※税務処理は税理士、労務管理は社会保険労務士の職域となります。開設者変更や承継に伴う手続きについては、状況に応じて専門家へのご相談もあわせてご検討ください。

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