医療法人同士が合併するには?認可申請の流れと必要書類
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。「後継者がいない」「経営基盤を強化したい」といった事情から、医療法人同士の合併というお話を伺うことがあります。
『いったい何から手をつければいいのだろう』
そう感じる理事長様も少なくないとされています。医療法人の合併は、都道府県知事の認可を受けなければ効力を生じない、法律で定められた手続きです。
この記事の結論
- 医療法人の合併は、存続・新設する医療法人の主たる事務所所在地の都道府県知事の認可が必要とされています
- 認可にあたり、知事は都道府県医療審議会の意見を聴く必要があるとされています
- 審議会は年数回程度の開催が一般的とされており、申請時期によっては認可までに時間がかかる可能性があります
なぜ設立や合併にはこれほど時間がかかるのか
医療法人の合併には、吸収合併と新設合併の2種類があるとされています。
どちらの場合も、まず合併契約を締結します。
次に、各医療法人で社員総会の同意を得ます。
そのうえで、都道府県知事に合併の認可を申請する、という流れになるとされています。
知事は認可にあたり、医療審議会の意見を聴かなければならないとされています。審議会が年数回しか開催されない場合、申請のタイミング次第でスケジュールが大きく変わります。
認可申請までの主な流れ
| フェーズ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1.合併契約の締結 | 吸収合併契約または新設合併契約を締結 | 契約内容の整理に時間を要することがあります |
| 2.社員総会の同意 | 各医療法人の社員総会で同意を得る | 議事録等の整備が必要です |
| 3.認可申請 | 都道府県知事へ認可を申請 | 定款・財産目録・事業計画等、多くの書類が必要です |
| 4.医療審議会での審議 | 都道府県医療審議会の意見聴取 | 開催回数が限られるため申請時期の見極めが重要です |
| 5.認可・登記 | 知事の認可後、登記手続きへ | 登記は司法書士の業務範囲です |
申請に必要な主な書類
- 合併後存続・新設する医療法人の定款(寄附行為)
- 合併前の各医療法人の定款(寄附行為)
- 財産目録及び貸借対照表
- 合併後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書
- 新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書
まず問われるのは、合併の意思そのものではなく、こうした書類と体制が整っているかどうかとされています。
理解度チェック
Q1. 医療法人の合併の認可は誰が行いますか?
A. 主たる事務所の所在地の都道府県知事です。認可にあたっては医療審議会の意見聴取が必要とされています。
Q2. 社員総会と登記、どちらが先に必要な手続きですか?
A. まず社員総会の同意を得たうえで知事の認可を受け、その後に登記の手続きに進むという流れが一般的とされています。
後継者不在から合併を選んだEクリニックの事例(参考)
後継者が決まらないまま高齢化が進んでいたEクリニック(仮名)では、近隣の医療法人との合併を検討したものの、審議会の開催時期を把握しないまま準備を進めたため、想定より認可まで時間がかかったという例が、業界ではよく聞かれるパターンとされています。早い段階で審議会のスケジュールを確認しておくことが重要です。
ワンポイントアドバイス:合併を検討し始めた段階で、管轄の都道府県医療審議会の開催時期を確認しておくと、全体のスケジュールが立てやすくなります。なお、合併に伴う登記手続きは司法書士、税務上の影響については税理士への確認もあわせて検討することをおすすめします。
ここまでが認可申請までの全体像です。ただし実務では、合併の形態(吸収か新設か)や各法人の財務状況によって、準備すべき内容が大きく変わることもあります。
『いつまでに何をすればいいのか整理してほしい』というお悩みは、この段階のご相談でも構いませんので、ぜひ当事務所へご相談ください。
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