医療法人の理事は何人必要?設立認可申請で押さえておきたい役員要件

こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。

「医療法人を作りたいが、役員は誰を何人集めればいいのか分からない」というご相談をいただくことがあります。理事・監事の人数や資格には法律上のルールがあり、後から「要件を満たしていなかった」と気づくと設立スケジュールに大きく影響します。

この記事の結論

  • 医療法人には理事3人以上・監事1人以上を置くことが原則とされています(医療法第46条の5第1項)。
  • 理事長は、医師または歯科医師である理事の中から選出することが原則とされています(医療法第46条の6第1項)。
  • 設立総会から法人成立まで数ヶ月規模のスケジュールになるとされており、役員選定は早めに着手する必要があると考えられます。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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医療法人の役員、まず何人集めればいい?

医療法人には、役員として理事3人以上及び監事1人以上を置かなければならないとされています(医療法第46条の5第1項)。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、理事を1人または2人とすることも認められているとされています。小規模なクリニックからの法人化を検討する場合、この特例の対象になるかどうかも確認しておきたいポイントです。

理事長になれるのは医師・歯科医師だけ?

理事のうち1人は理事長とし、原則として医師または歯科医師である理事の中から選出することとされています(医療法第46条の6第1項)。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合には、医師・歯科医師でない理事から理事長を選ぶことも認められる場合があるとされています。また、医療法人が開設する診療所等の管理者は、理事に就任しなければならないとされています(医療法第46条の5第6項)。

監事は「兼任NG」の独立ポジション

監事は、公正な立場で医療法人の業務・財産状況を監査する役割を担うため、理事や職員を兼任することはできないとされています(医療法第46条の5第8項)。親族だから、経理を任せているからといった理由で理事と監事を同じ人にすることはできない点に注意が必要です。

設立総会から法人成立までのスケジュール

一般的な流れとしては、事前の予備審査(申請書案の提出・面談)、設立総会の開催、設立認可申請、都道府県知事による設立認可書の交付(申請から2〜3ヶ月程度とされています)、設立登記(認可書交付から2週間以内が原則とされています)、設立登記完了届の提出という順序で進むとされています。役員の選定・就任承諾は設立総会前に固めておく必要があるため、役員候補の要件確認は早い段階で行っておきたい工程です。

チェックリスト

  • ☐ 理事候補は3人以上(または知事認可を前提とした1〜2人)確保できているか
  • ☐ 理事長候補は医師・歯科医師である理事から選べているか
  • ☐ 監事候補は理事・職員のいずれとも兼任していないか
  • ☐ 開設予定の診療所等の管理者が理事に含まれているか
  • ☐ 予備審査の提出時期・設立総会の基準日を都道府県に確認したか

Q1. 理事は家族だけで固めても問題ないですか?

A. 人数・資格要件を満たしていれば法律上直ちに問題になるものではないとされていますが、監事との兼任はできないなど独立性に関する要件は別途あります。個別の事情によって都道府県の審査での見え方も変わるため、事前に確認することをおすすめします。

Q2. 理事を1人・2人にできる特例は誰でも使えますか?

A. 都道府県知事の認可が前提とされており、法人の規模や事情によって認められるかどうかが判断されると考えられます。管轄の都道府県への事前相談が必要です。

医療法人の役員要件は、医療法という法律上のルールに基づくものです。実際の申請にあたっては、管轄の都道府県が定める手引きや様式を必ずご確認ください。

ワンポイントアドバイスとして、役員候補が固まったら、設立総会の日程を決める前に一度、管轄の都道府県の担当窓口へ事前相談しておくと、後戻りが少なくなります。なお、法人設立後の税務・会計処理は税理士、社会保険・労務手続きは社会保険労務士の業務範囲になります。

ここまでが基本的な役員要件の整理です。ただし実務では、診療科目や分院の有無、既存の個人開業医からの法人化かどうかによって、確認すべき事項が変わってくることが少なくありません。

まとめ

  • 理事3人以上・監事1人以上が原則で、理事長は医師・歯科医師である理事から選ぶのが原則とされています。
  • 監事は理事・職員との兼任ができない独立した立場です。
  • 設立総会から法人成立まで数ヶ月規模のスケジュールになるため、役員選定は早めの着手が望ましいと考えられます。

行政書士だいち法務事務所(代表:行政書士 和田一宏)

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