医療法人の「附帯業務」、追加するには?介護事業を始める前の定款変更認可
こんにちは。柏市の行政書士だいち法務事務所です。
クリニックを運営する医療法人が「訪問看護ステーションや介護事業にも取り組みたい」と考えるケースは少なくありません。ただし、医療法人が本来業務以外の事業(附帯業務)を行うには、事前に定款(寄附行為)の変更認可を受ける必要があるとされています。思いついてすぐ始められるわけではない点に注意が必要です。
この記事の結論
- 医療法人が介護事業等の附帯業務を新たに行う場合、都道府県知事の認可(定款・寄附行為の変更認可)が必要とされています。
- 附帯業務の範囲は医療法第42条で定められているとされ、対象となる事業かどうかの確認が前提になります。
- 認可までの処理期間は都道府県によって異なり、事前相談から2〜3か月程度を要するとされている例もあります。
附帯業務とは何か
医療法人は、病院・診療所等の本来業務のほか、医療法第42条で定められた範囲内で附帯業務を行うことができるとされています。訪問看護ステーションや介護保険サービス(介護老人保健施設、通所介護等)、有料老人ホームの運営などが、代表的な附帯業務の例として挙げられます。ただし、どのような事業でも自由に始められるわけではなく、法律で定められた範囲内であることが前提です。
定款変更認可が必要な理由
医療法人は公益性の高い医療サービスを担う法人であるため、事業目的や業務範囲は定款(寄附行為)に定められており、これを変更する際には都道府県知事の認可を受ける必要があるとされています。附帯業務を新たに開始する場合、病院・診療所の開設・移転・名称変更や役員定数の変更などと同様に、事前の申請と認可が必要とされています。
認可までにかかる期間の目安
処理期間は都道府県によって異なるとされていますが、例えば千葉県では事前相談から認可まで最短でも2〜3か月程度を要するとされている情報があります。埼玉県でも事前確認から認可まで概ね3か月程度が目安とされている情報があります。書類不備による遅延を避けるため、早めに所轄の都道府県担当窓口へ事前相談することが推奨されています。
チェックリスト
- ☐ 検討している事業が医療法第42条の附帯業務の範囲に含まれるか確認したか
- ☐ 定款(寄附行為)変更認可申請に必要な書類を確認したか
- ☐ 都道府県の事前相談窓口に早めに連絡したか
- ☐ 事業開始希望時期から逆算したスケジュールを立てたか
Q1. 附帯業務はどんな法人でも行えますか?
A. 附帯業務を行えるかどうかは法人の種類(社団・財団、基金拠出型等)や個別の事情によって扱いが異なる場合があるとされていますので、具体的な検討は所轄の都道府県窓口や専門家への確認が推奨されます。
Q2. 認可を受けずに附帯業務を始めるとどうなりますか?
A. 定款(寄附行為)に定めのない事業を無認可で行うことは、医療法人としての運営上の問題となり得るとされています。事業開始前に必ず認可の要否を確認することが重要です。
ワンポイントアドバイス
介護事業には別途、指定申請などの手続きが必要になる場合があります。定款変更認可と並行して、事業ごとの許認可スケジュールも一緒に整理しておくと、事業開始までの見通しが立てやすくなります。
ここまでが基本的な流れです。ただし、事業の種類や法人形態によって手続きの詳細は異なります。この段階のご相談でも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
医療法人が介護事業等の附帯業務を始めるには、都道府県知事による定款(寄附行為)変更認可が必要とされ、認可までに一定の期間を要するとされています。事業を検討し始めた段階から、早めに専門家や所轄窓口へ相談することをおすすめします。
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